2022年4月25日の通貨ペア採用以来、1年3ヵ月で初めての状況となります。
(23年7月12日報告)
本日開催のカナダ(BOC)政策金利前に、手仕舞い可能な水準まで推移していた場合は決済を検討しておりましたので、本日11:31頃に以下の保有ポジションを決済致しました。
- 保有ポジションでは大きくプラス決済
- (マイナススワップが大きく膨らむ)
- ほぼ±0レート付近で決済
23年7月10日時点の今後の見解はこちらより遷移可能です。
*23年7月12日 12:30現在
2022年4月25日稼働以来、初めての状況となります。
『AUD/CAD(豪ドル/カナダドル)』に関する状況と見解についてのレポートとなります。
- 7月3日10:00現在:含み損1.5~2%推移:±0レート付近:0.88970
- 7月3日9:50現在:含み損6~7%推移:±0レート付近:0.88960
- 6月29日12:00現在:含み損10~11%推移 / ±0レート付近:0.88950
- 6月28日11:30現在:含み損10~11%推移 / ±0レート付近:0.88950
含み損保有中に『出金申請』を行うことが可能です。
*含み損の決済は必要となります。
(参考URL)
- 通貨ペア:AUDCAD(豪ドル/カナダドル)
- エントリー開始日:2023年6月16日
- 開始レート:0.91064
- 売買:買いポジションを保有
- 複数ポジション構築
- 含み損:7~8%推移
- ±0レート付近:0.88942
※相場が逆行した場合は、さらに含み損率が大きくなります。
▼運用通貨ペア
- 旧システム:AUD/CAD・EUR/GBP・EUR/USD(売りOnly)
- 新システム:EUR/NZD・GBP/CHF・GBP/AUD・GBP/CAD
チャートに影響を与える今後のスケジュール|23/6/27追加
*23年7月12日 12:30現在
今後の見解|23年7月10日 22:30時点
23/6/29のカナダ指標結果がやや悪く、またテクニカル分析の一つ(日足)RSI30到達と売られ過ぎ水準に達した事もあり、短期目線ではトレンドが転換し始めています。
今後のポイントは、五大通貨の一つである「豪ドル(AUD」に強さが戻ってくるか?にフォーカスしています。
まずは7/12のロウRBA総裁会見にて、今後のRBA政策金利において利上げについて話をするか否か。
(この会見時間は、RBNZ(NZD)政策金利・声明文が出た直後=オセアニア通貨買いにも繋がるか注目しています。)
そして豪ドル(AUD)においてはやはり、7/26の四半期CPI(消費者物価指数)の結果が重要です。
※現在時点では、CPI予想値は出ておりません。
(5月時点)物価指数見通しはCPI総合で『6.25%』となり、もしそれ以上の数字が出た場合は、8/1のRBA政策金利にて利上げの可能性が現実を帯びます。
外的な要因では、本日(7/10)中国のCPI/PPIが弱い数字となり、中国の今後の政策(方向性)もキーとなります。
(豪州は中国が最大の貿易国の為)
後はリスクオン相場に買われる傾向にある米株価指数の上昇が、リスクオン時には買われる傾向にある豪ドルとしては重要なポイントなります。
またカナダに関しては、7/7の雇用統計にて失業率はやや悪かったが雇用者は増えた状況です。
カナダに関しては、失業率5.4%と悪かったが雇用者数は増えた状態。
しかし失業率はコロナウィルスパンデミック前の12ヵ月平均より低い状況にあり、まだ利上げできる可能性を残しています。
7/12のBOC政策金利の結果に注目となります。
(現在)マーケットの25bp利上げの織り込み度は約60%と過半数を超えていますので、結果次第では逆にサプライズ的な動きになるか否か。。。
そしてBOC政策金利発表後、四半期ごとに発表されるフォワードガイダンスにて、23年9月以降の会合での利上げについていかに言及するか?に注目をしています。
上記より、無駄なポジションを保有せず、ファンダメンタルズの方向感に従いながら環境認識を行っている状況です。
必要な局面で裁量トレードを視野に入れながら対応していきます。
現在の相場はファンダメンタルズ中心に動いておりますので、以下を重要視しております。
- 6/27:(カナダ)消費者物価指数
- 6/28:(豪州)消費者物価指数
- 6/30:(カナダ)GDP
- 7/4:(豪州)政策金利
- 7/7:(カナダ)雇用統計
- 7/12:(豪州)ロウRBA総裁の発言(カナダ)政策金利(カナダ)BOC総裁発言
- 7/18:(豪州)議事録公表(7月4日分)(カナダ)消費者物価指数
- 7/20:(豪州)6月雇用統計
- 7/21:(カナダ)小売売上
- 7/26:(豪州)4-6月期CPI、6月CPI
- 7/28:(豪州)6月小売売上高
- 8/1:(豪州)政策金利
なぜ、消費者物価指数(CPI)が重要視されているのでしょうか?
かんたんに解説をいたします。
重要な指標結果
AUD/CADの今後を分析|23/6/24時点
*2018年12月以降のチャート
カナダドルが買われ、豪ドルが売られている要因について、以下の観点から解説していきます。
- ファンダメンタル分析(中期目線)
- テクニカル分析(短期目線)
ご不明な点が御座いましたら、公式LINE経由でご質問をくださいませ。
*為替相場のため、100%この通りになるという事では有りませんので、ご理解・ご認識頂いた上で現状報告を致します。
ファンダメンタルズ分析
まずは、カナダドルが積極的に買われている要因から解説をしていきます。
カナダドルの特徴の一つに、原油の価格(WTI)と相関性が非常に高い通貨になりますが、23/6/1以降はあまり原油価格(WTI)と連動してない状況です。
カナダは世界4番目の原油生産量をほこります。
(参考URL)https://www.globalnote.jp/post-3200.html
カナダドルと原油価格|日足チャート
*22年4月以降のチャート
- (ロウソク足)カナダドル
- (紫ライン)WTI
23年6月以降は、相関関係がやや崩れた状況が続いています。
ここの相関性が戻ってくることで、カナダドルの下落に繋がる可能性を考えています。
またその他にもカナダドルが強い要因としては、やはり金融政策だと推測しております。
(23/6/25時点)カナダの金融金利は、6月の会合で25bp(475bp)のサプライズ利上げを実施しました。
カナダの政策金利
カナダの政策金利は、2会合連続で「据え置き」を選択していた状態でした。
しかしこの6月の会合ではサプライズ利上げを実施という事で、マーケットの期待感からカナダドル買いが進んでいます。
おもな理由としては以下の2点だと考察しております。
- 消費者物価指数(CPI)が上昇
- 国内総生産(GDP)が予想より高い
カナダの消費者物価指数
カナダの消費者物価指数(CPI)推移ですが、前年比で上昇していることが確認できます。
インフレが高止まりしそうな状況なので、これを解決するには「利上げ」が必要となります。
しかし各国が同じ問題を抱えているように、利上げをしすぎると経済が不安定になり、さらに悪化を招く可能性がある中では「政策金利の引き上げ」はしにくい状況となります。
しかし23/5/31に発表されたカナダの国内総生産年換算(対前四半期比)では、BOC(カナダ中銀)が予想していた「2.3%」より大幅に改善され「3.1%」という非常に良い結果が出ていました。
カナダの国内総生産(GDP)
経済が回復している状況の為、『政策金利の引き上げを実施しても経済悪化の可能性は低いだろう』という判断の元、今回のサプライズ利上げに繋がったと考察しております。
続いて、豪ドルが売られている要因について考察していきます。
AUD(豪ドル)について
AUD(豪ドル)は、23年6月初旬~中旬頃までは積極的に買われている期間がありました。
複数の要因がありますが、
- OPECプラスにて協調減産延長
- RBAにてサプライズ利上げ
- 米株価が堅調に推移
など、米ドルに対して450pipsの上昇を記録しておりました。
しかし6月16日以降、豪ドルが売られる対象となった要因は、
- 中国の利下げ幅が弱かった
- RBA議事要旨のハト派内容
などが影響していると推測しております。
ローンプライムレート発表|中国
豪ドルの特徴の一つとして、最大の貿易相手国である中国の経済状況(景気)によって左右される傾向があります。
23/6/20に、PBoC(中国の中央銀行) が発表したローンプライムレート(=事実上の政策金利)にて、マーケットの予想通りの数値となり期待しているほどの利下げには至りませんでした。
(参考URL)https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/06/c54190cc7cee03ca.html
RBA(豪準備銀行)議事要旨公開
そしてPBoCのローンプライムレートと同日に、RBA議事要旨が公開されました。
議事要旨を確認すると、6月RBAのサプライズ利上げの裏側では『金利を据え置くことも検討していた』という内容もあり、マーケットはややハト派と捉えました。
この2点が重なったことで、豪ドル売りに拍車が掛かった状況となっています。
テクニカル分析
RSI(オレンジ丸)を確認すると、日足にて売られすぎゾーンに突入してくる状況です。
*日足RSIが30を推移している時は、反転の示唆として捉えることができます。
また青線(サポートライン)は、過去のチャートより反発が意識されるポイントとなります。
- サポート①:0.87840付近
- サポート②:0.87200付近
- サポート③:0.86000付近
オーバーシュートにより、多少の下値更新があったとしてもマーケットでは意識されているレートとなりますので、この辺りで大衆の保有ポジションを刈り取る動きがあると推測しております。
ただし現在の運用スタイルでは、大衆のポジションと同様に刈り取られる為には、相当な下落圧力が必要となります。
(23/6/25時点)は、サポートラインにて裁量エントリーを検討しつつ、反発ライン付近の動きを様子見する選択肢となります。
まとめ|今後について
(23/6/25時点)の『AUD/CAD』は、
- カナダドルが買われている要因
- 豪ドルが売られている要因
上記が重なり大幅な下落という状況になっています。
この局面に変化が生じるタイミングは、
- カナダ(BOC)政策金利
- カナダ経済指標
- 豪州の経済指標
短期目線では上記の内容だと考えています。
カナダ(BOC)政策金利の織り込み度
(23/6/25時点)23/7/12に開催されるBOC会合のマーケットの織り込み度は上記となります。
*ただし、それまでに発表される経済指標のデータ次第で変化は生じますが、現段階では38.0%が「金利据え置き」としている状況です。
経済指標のスケジュール
- 6/27:(カナダ)消費者物価指数
- 6/28:(豪州)消費者物価指数
- 6/30:(カナダ)GDP
- 7/4:(豪州)政策金利
- 7/7:(カナダ)雇用統計
- 7/12:(カナダ)政策金利
上記となっています。
両国の今後の金融政策を決定する上で重要な経済指標に注目となります。
カナダドルが売られる結果としては、
- CPI(消費者物価指数):鈍化
- GDP:悪化
- 政策金利:据え置き
- 声明文:ハト派
上記になると考察しております。
そして豪ドルが買われてくる要因は、
- CPI(消費者物価指数):上昇(または高値で停滞)
- 政策金利:引き上げ期待
- 声明文:タカ派
- 中国経済の動向
- 米株価の上昇
などが重要になってきます。
上記の内容が少しでもリンクしてくると『決済までの道のり』が見えてきますので、引き続き両国の動向に注視します。