平素より IDEAL-Advance にご参画いただき、誠にありがとうございます。

現在、(Ideal-Advance)は AUDCAD(豪ドル/カナダドル)の売り建玉に含み損を抱えており、その水準が証拠金に対して約4.5%を突破しました。相場の背景、現在地、今後の判断基準につきまして、あらかじめご報告いたします。

今回のご報告の要点

1.含み損は証拠金の 4.65%(300万円あたり -139,600円

2.売り建玉(エントリーLot)は上限に到達済みで、これ以上自動では増えません

3.含み損 10%(300万円あたり -300,000円)で建玉整理を検討します。

以下の金額は 証拠金300万円時の換算値です。

全体の金額ではなく、ご自身の規模に近い数字でご確認いただけるよう比率換算しています。

1.現況

2026年9月8日時点

項目 300万円の場合
証拠金(お預け入れ額) 3,000,000 円
有効証拠金 2,860,400 円
含み損 -139,600 円
証拠金に対する比率 -4.65%
売り建玉 0.74 ロット
買い建玉 0.02 ロット
建玉の想定元本 約 800 万円
証拠金維持率 13,552%

2.含み損の内訳

要因 金額 構成比
価格変動分 -104,650 円 75.0%
スワップ累計 -34,950 円 25.0%
合計 -139,600 円 100.0%

含み損の約4分の1は、値動きではなくスワップ(金利差の調整額)です。売り建玉を保有している間、豪ドルとカナダドルの金利差を負担し続けるためで、300万円あたり 1日 約592円、1ヶ月 約17,700円(証拠金の約0.6%)が発生しています。相場が動かなくても積み上がる費用です。

図2 4月に建てた3本が含み損全体の約3分の2を占め、スワップの負担も集中しています。

建玉時期ごとの内訳

4月建(売3本・0.21ロット)

価格変動分 -63,611 円
スワップ -28,832 円
合計 -92,443 円

5ヶ月にわたり保有しているため、スワップの負担が大きくなっています。

8月建(売14本・0.53ロット)

価格変動分 -40,760 円
スワップ -6,125 円
合計 -46,885 円

8月20日から26日にかけて段階的に建てた分です。

9月建(買3本・0.02ロット)

価格変動分 -279 円
スワップ +7 円
合計 -272 円

9月4日に建てた買い建玉です。規模は小さく、影響は限定的です。

3.なぜ AUDCAD は上昇しているのか

3-1.豪州とカナダの政策金利差が 2.10% まで開いている

最大の要因は、両国の中央銀行の政策が正反対の方向を向いていることです。

オーストラリア(RBA)

政策金利 4.35%
直近の動き 3回の利上げ後に据え置き
次回の決定 2026年9月29日

2026年に入って3回の利上げを実施。インフレ率が目標の2〜3%を上回る状態が続いており、8月の会合でも「必要であればさらに利上げする」姿勢を維持しています。

カナダ(BoC)

政策金利 2.25%
直近の動き 7会合連続で据え置き
次回の決定 2026年10月28日

利下げ局面が一巡し、据え置きが続いています。

金利差 2.10%(豪州が高い)

出典:オーストラリア準備銀行(2026年8月12日実効)、カナダ銀行(2026年9月2日公表)

金利の高い通貨には資金が集まりやすく、この2.10%の差が「豪ドルを買い、カナダドルを売る」流れを生んでいます。これが AUDCAD 上昇の土台です。

3-2.カナダドル側にも下押し要因がある

カナダ銀行は9月2日の声明で、米国がカナダからの輸出品に新たな関税を課し、カナダ側も対抗措置を発表したこと、および中東情勢の継続によりエネルギー価格が高止まりしていることに言及しています。

通常、原油価格の上昇は産油国であるカナダの通貨にとって追い風です。しかし今回は、通商摩擦による景気の下押しと上記の金利差がそれを上回っており、カナダドルは弱含みで推移しています。

3-3.同じ金利差が、スワップ負担の正体です

AUDCAD の売り建玉は、金利の高い豪ドルを売り、金利の低いカナダドルを買う取引です。そのため保有している間、2.10%の金利差を負担し続けます。

「AUDCAD が上昇している理由」と「スワップがマイナスになる理由」は、同じひとつの原因から生じています。

現在は価格とコストの両面から逆風を受けている状態です。裏を返せば、金利差が縮小に向かえば両方が同時に改善に向かうことになります。

4.テクニカル面での現在地

図1 濃い線がAUDCADの推移、薄い帯は Ideal-Advance の日次約定レンジです。ベージュの帯が売り建玉を積み上げた価格帯にあたります。

AUDCAD は2026年2月に0.95台で推移していましたが、4月以降に水準を切り上げ、9月8日時点で 0.99718 となっています。Ideal-Advanceは 0.9780〜0.9958 の範囲で売り建玉を積み上げており、現在の価格はその上限をわずかに上回っています。

4-1.目前にあるのは5年間の上値抵抗

この通貨ペアは2020年に 0.8058 まで下落したあと、長期の上昇局面にあります。その過程で 2021年につけた 0.9991 が上値の壁として機能してきました。現在の 0.99718 はこの水準のすぐ下にあり、5年ぶりに高値圏を試している位置づけです。

1.0000(パリティ)という節目も重なるため、売り手と買い手が最も強くぶつかりやすい価格帯といえます。今後の展開は大きく2つに分かれると考えています。

シナリオA 0.9991〜1.0000 で反落

5年間機能してきた上値抵抗が今回も働き、金利差の織り込みが一巡して水準を切り下げるケースです。建玉の解消が進み、0.9797 まで下げれば含み損は解消します。

シナリオB 1.0000 を明確に上抜け

長期の上昇局面が再開したと市場が判断するケースです。次の目標として 1.0204・1.0373 が意識され、判断基準の 1.0172 を超えるため、建玉整理の対応に入ります

※ 1.0204・1.0373 は市場で一般的に用いられているテクニカル上の目標値であり、予測ではありません。

4-2.損益分岐点は 0.9797

現在の建玉すべてを合わせた損益分岐点は AUDCAD 0.9797(現在値から175pips下)です。ここまで下落すれば、これまでのスワップ負担も含めて含み損は解消します。ただし後述のとおり、スワップの積み上がりによりこの水準は日々わずかずつ下がっていきます。

5.建玉は上限に達しています

Ideal-Advanceの自動売買システムは、追加建玉の段数に上限を設けています。現在の売り建玉はこの上限に達しており、AUDCAD がこれ以上上昇しても建玉が増えることはありません

これは今回の局面で重要な点です。損失が相場の上昇に対して加速度的に膨らむ構造にはなっておらず、価格の動きに比例した範囲にとどまります。また証拠金維持率は 13,552% と十分な余力があり、強制決済(ロスカット)が発生する状況ではありません。

6.2026年の運用実績

図4 月次の確定損益(証拠金300万円あたりの目安)。3月を頂点に、7月以降は水準が低下しています。

実績 300万円あたり
1月 +0.11% +3,300 円
2月 -0.21% -6,300 円
3月 +8.33% +249,900 円
4月 +2.57% +77,100 円
5月 +2.10% +63,000 円
6月 +1.66% +49,800 円
7月 +1.27% +38,100 円
8月 +0.64% +19,200 円
9月※ +0.16% +4,800 円
合計 +16.63% +498,900 円

※ 9月は4日までの実績です。

2026年の確定損益は +16.63%、現在の含み損は -4.65% です。差し引きでは +11.98%(300万円あたり 約+359,300円) となり、通年ではプラスを維持しています。

ただし7月以降は月次の実績が低下傾向にあります。売り建玉が上限に達したことで、利益を生む売買サイクルの回転が鈍くなっているためです。現在の月次実績(8月 +0.64%)とスワップ負担(月 約0.6%)はほぼ同水準であり、この状態が続く限り、確定益で含み損を減らしていくペースは緩やかなものにとどまります。

7.今後の方針

現時点では建玉を維持します。理由は次の3点です。

  • 建玉が上限に達しており、追加建玉による損失拡大がないこと
  • 証拠金に十分な余力があり、強制決済のリスクがないこと
  • 現在値のすぐ上に5年間機能してきた上値抵抗があり、反落の可能性が残ること

そのうえで、以下の判断基準をあらかじめ設定いたします。

判断基準

含み損が証拠金に対して 10% に達した時点で、建玉の整理を含む対応を実施します。

300万円の場合 -300,000 円
AUDCAD の目安 1.0172 付近

8.ご留意いただきたい点

スワップは時間の経過とともに積み上がるため、上記の判断水準は日を追うごとに下がっていきます。「1.02まで耐えられる」のではなく、時間が経つほど発動水準が現在値に近づいてくるという点をご理解ください。

図3 スワップの積み上がりにより、判断基準に到達する水準は時間とともに低下します。

時点 到達水準 現在値との差
本日 1.0172 +200pips
1ヶ月後 1.0150 +178pips
3ヶ月後 1.0105 +134pips
6ヶ月後 1.0039 +67pips

相場が現在の水準のまま推移した場合でも、スワップの積み上がりだけで約9ヶ月後には判断基準に到達する計算です。この局面は「待てば必ず戻る」性質のものではなく、期限のある待機であるとご認識ください。

9.当面の注目日程

2026年9月29日 RBA 金融政策決定(豪州)

据え置きが続けば金利差は維持されます。利上げとなれば AUDCAD の上昇圧力が強まります。

2026年10月28日 カナダ銀行 政策金利発表・金融政策報告

金利差縮小の兆しが出れば、AUDCAD の反落材料になり得ます。

出典:オーストラリア準備銀行、カナダ銀行の公表スケジュール

10.次回のご報告

上記の判断基準に到達した場合は、定例報告を待たず対応内容を速やかにご報告いたします。

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

※ 本報告の金額は、全体の数値を証拠金300万円の規模に比率換算したものです。実際の損益はご出資時期・金額により異なります。月次実績の円換算は、300万円が期間を通じて据え置かれた場合の単純合計であり、複利効果および報酬控除は考慮していません。

※ 運用状況の数値は2026年9月8日時点の口座ステートメントに基づきます。判断基準の AUDCAD 水準およびスワップ試算は当社試算であり、実際のレートやスワップ条件により変動します。

※ 政策金利はオーストラリア準備銀行(rba.gov.au)およびカナダ銀行(bankofcanada.ca)の公表資料に基づきます。テクニカル水準は市場で一般的に参照されている価格であり、将来の値動きを予測するものではありません。

※ 過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。